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入社記念品の製作

技術紹介 2022年4月11日

こんにちは!チームRMのFです。昨年度に引き続き今年度までチームRMの一員としてブログの投稿を行いますでよろしくお願いします。

 

今回は2022年度の新卒の新入社員へ向けた入社記念品の主な設計を担当いたしましたので、ご紹介したいと思います!

昨年度分から設計を担当しており、今年度分も学校名と名前が載った盾のデザインで行くのかと思っていたのですが、実用的でなく飾らずにしまってある人が多かったようで実用的なものにするべく写真盾を作ろうということになりました。

写真盾と聞いて真っ先に額縁のようなイメージを持ったのですが、ただ写真が入るだけではなく写真の周りには桜島や会社のイラストなどを象った子部品を載せてみようという事になり実際に加工を行なって確認をしてみたのですが、親睦会の方々から待ったがかかりそのデザインでは使ってもらえないと言わんばかりに若者向けなインスタ風フレームにしたらどうかという提案を受けました💧

複雑なデザインではなかったので3DCADでのモデル起こしはスムーズでした!

いくつものマークがあったのですが、親睦会の方々に相談しながら配置の調整を繰り返し行なってこの形に辿り着きました!

板金部品は装飾に向いたSUS304-HLにし、表面にはクリア塗装を。

一番上にはインスタ風の書体で文字を。

左上の紺色のマークは会社のロゴを3Dプリンタで造形し溶剤塗装、その右側には3Dプリンタで造形した新入社員それぞれの名前を接着。

中央部に写真がくるようにし、その下の3つのマークは同じく3Dプリンタで造形し赤・白・青の3色に分けて溶剤塗装を施した上で接着。

その下にはハッシュタグを、右側にはスペースができたので会社のイラストを配置しインスタ風フレームをベースに、藤田ワークス風のアレンジを加えた非常に良いデザインに仕上がりました!

 

最も大変であろう正面のデザインが完成したのですが、この板金一枚ではもちろん写真盾にはなりません。

つまりはどういった構造の写真盾にするかです。

個人的にスラっとしてて写真の取り替え自体が簡単にできる構造を、インスタ風フレームのデザインに移る前に簡単なイメージとして作っていました。その構造案はデザイン性を意識して考えたものであったため写真盾の役割を果たせるか全く自信がありませんでした💧それがこちらです。

前後でパーツを分け、埋め込んだ磁石と最背面の磁性を持ったSUS430がくっ付いて重なり合う構造にすることで簡単に取り外して写真の入れ替えがスムーズにできます!また前後それぞれのパーツを組み付けるためのネジには皿ネジを採用し余計な出っ張りを作らないようにしてみました。

皿ネジがはみ出ないようにするために板厚2.0mmの板金を使っていますが、少しでも軽量化を図るために内側にくる2枚の材料はアルミにしています。板金の重なりだけでは隙間が広く、写真を固定することができないため6.0mmの隙間に対して一般的な写真(L判)の厚み(0.23mm)を引いた約5.7mmの厚みを3Dプリンタで造形し写真の背もたれを作ることで隙間の悩みを解消できました。

今回唯一の失敗であったのがアクリル板を購入するはずが、塩ビ板を買っていたことです。安価な1.0mmのアクリル板がなかなか見つからず色んなワード検索をかけたこと、そもそもアクリル板と塩ビ板の違いについての知識がなかったため買ったものが届いて、加工を行う中で出た疑問を問うためにベテラン作業員へ相談を行なった際に発覚しました。

塩ビ板のメリットとしてはアクリル板よりも衝撃に強く、加工がおこないやすく、安価であること。

デメリットとしてはアクリル板よりも重量があり、透明度が劣り、耐熱温度が低いこと。

一見良さそうにも思えるのですが、アクリル板はレーザー加工が行えるのに対して塩ビ板はレーザー加工を行うと塩素ガスが発生し加工部付近に焼いたような跡が残るとのこと。

そのためシャーリングを使ってカット、板金部品に重ね合わせて穴位置にマーキングを行い穴加工、面取り機を使って四隅を整える。今年度の新入社員が6名であったため予備を含め8枚分を全て手作業で行う事になりました。苦労はしましたが、今後もアクリル板や塩ビ板を扱う機会が思うので良い勉強になりました。

全く自信のなかった構造も問題なく組み立てができ安心しました。

新入社員の方々には入社式の際に撮った写真を収めて贈呈されたとのことです!

期日が迫っており結構駆け足で進めた業務でしたが、なんとか間に合わせることができ非常に良いものに仕上がってくれて良かったです!


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