積層金型、治具:小径テーパーロール
皆さんこんにちは。 今回、加工改善事例を紹介します。
部品は、小径テーパーロールです。
材質:SUS304 表面:片研磨 板厚:t1.5 形状:φ38-Φ48.6-50L
径が小さいためロール機できれいに巻けないサイズで、最後はハンマーにて仕上げます。
熟練者で1個製作:10分程度、不慣れな方は30分以上の厄介な部品です。
改善内容→プレスにて絞り加工 但し、数量が少量ロットのためお金の掛る金型は購入できません。
そこで弊社にある材料で金型を製作します。プレートを積み重ねて作り上げます。⇒これが積層金型です。
R形状の部品は、Rの大きさによりスプリングバッグ量(もとに戻る量、R小:戻りづらい、R大:戻りやすい)が異なり
金型完成後、R形状が計画と合わず作りなおすこともあります。
ちょっと厄介な所もありますが、社内の材料、レーザでどのようにも加工できますので低コストで製作できます。
抜き加工工程のご協力を得て下記の絞り型を製作してみました。
3工程(右、左、中央)で完成、金型セット込み10個ロット⇒2分/個です。工数80%削減です。
この部品は溶接を行いますが、テーパー部品の隙間を合せずらいと解り、もう一つ積層で合せ治具を製作して見ました。
積層治具に押し込んで仮付を行います。合せ面、上下端部もきれいに合わさっています。・・・無事、完了です。 😀
次回も現場の困っていることなどを改善し紹介したいと思います。
チーム中吉 hiro
TN-1V溶接検定をリアルに再現
どーも Team東の龍です。
今回は、溶接を知らない方のために、リアルにTN-1V(アルミニウム薄板3mm 溶接姿勢:立向)の溶接検定を社内で再現し、溶接を知らない方にも、溶接検定を受験した気持ちになって欲しいと思います。
長文ですが、しばしお付き合いください。
溶接資格は、資格取得後1年で有効期限となり、継続申請を2回い資格継続出来ますが、3回目の3年目では、力量確認のため実技試験を受けて合格しないと維持できない、たいへん面倒な資格です。 検定前になると業務の合間に溶接資格保持者の方はひそかな練習を始めます。
試験当日は、先ず始めに受付を済ませて受験番号と同じゼッケンを受取り試験片を受取ります。
受取った試験片の溶接部の酸化皮膜を10mm程度ワイヤーブラシで地肌が出るまでひたすらゴシゴシ磨きます。
なかなか地肌が出ないので、ヤスリを使ったりしてきれいにします。
次に、溶接部を脱脂して溶接棒も脱脂します。
冶具にセットして仮付けします。
立向の溶接姿勢は、専門級となってますので、垂直になるように冶具を固定します。
試験片が垂直であれば、立っても座っても問題ありません。 如何に自分の溶接しやすい位置にセットするかで溶接状況も変わります。
全長150mmを上進姿勢でノンストップで溶接します。ストップすると冷めてしまい裏波不足等の欠陥が起りやすいからです。
重力に逆らいながらの溶接なので、熔け落ちに注意が必要です。
溶接完了したら冶具から外し、欠陥が無いか目視で判断します。 もし欠陥があった場合、部分補修は不合格となります。
裏波が出なかった場合は、場所を見極め、入熱量を考慮しながら、表側からもう一層 重ねて溶接し、裏波を出さなくてははなりません。初層で裏波をしっかり出さないと厄介な状況になります。
それでも裏波が出なかった場合は、更にもう一層重ねなければなりません。この状態で余盛の高さが規定値の3mmを超えた長さが25mmを超えてしまえば外観不合格となってしまいますが、その様なピンチな入熱状況でも冶具のお陰で試験片は、全く歪みません。 安心してください、冶具には神様が宿っています。溶接資格者は、試験のたびに冶具神様にお祈りしています。
ちなみに冶具なしで溶接すると
こんなに歪んでしまいます。この状態だと不合格となります。ハンマーでの歪取りは失格です。
出来栄えに問題なければ、試験片に検査員に温度チョークで終了印をつけてもらい、受験番号が書かれた枠の中に試験片を置いて試験終了となります。
アルミニウムの特徴を少し説明します。
鉄の3倍も熱が逃げやすく局部加熱がやや難しいうえ、融点は660℃と低く膨張係数は鉄の約2倍、凝固収縮率は約1.5倍あるので溶接歪が大きくまた、表面を酸化皮膜が覆っていてこの酸化皮膜の融点は2050℃と極めて高く、つまり熔けません。溶接機のクリーニング作用で弾き飛ばしている感じです。ちなみに鉄の融点は1535℃でタングステン電極の融点3422℃なので、アルミニウムは、始めは熔けにくく、温度が上がると急激に熔け出すので溶接速度を上げたりアーク長を長くしたりするテクニックが必要です。
溶接知らない方は、溶接検定を受けた気持ちになりましたか?
興味をもたれた方は、資格に挑戦してみてはいかがですか。
剣山交換
皆さんこんにちは
メンバーのM.Oです
さて今回はレーザ加工機TruLaser5030の剣山交換について少し話たいと思います
剣山と言うものはレーザ加工時材料の下に有り、材料を支える役割をします。
このように材料を載せて加工機内に自動搬送します
何か月も同じ剣山で加工していけばどんどん溶けて製品にスパッタ(溶着)が付着しやすくなります
このように加工を繰り返すと剣山の山が少なくなっていきます
2週間に1回は剣山クリーナーと言う機械を使い清掃も行いますが
約半年に一回はこの剣山を交換していきます」
そして剣山交換したのがになります
前の剣山とは比べものにならない位綺麗になりました
あの汚かった剣山がこんなにも綺麗になったので
これからどんどん加工していきたいと思います
スポット溶接機のフィルター清掃
みなさんこんにちは。
以前、このブログでも紹介がありましたが下の写真が
私達の会社で使用している設備のひとつであるスポット溶接機 「MYSPOT」です。
普通のスポット溶接機でスポットすると溶接焼けが発生するため必然と後処理が必要となるのですが
この「MYSPOT」で溶接すると溶接焼けがほとんど発生しないため非常に重宝している優れた機械です。
今回は、「MYSPOT」の「設備保全点検チェックリスト」に盛り込まれている
エアーフィルターの掃除実施日だったため清掃を行いました。
毎日使う設備だけあって埃も多いですが掃除機で念入りに吸い取れば清掃完了。 きれいな状態になりました。
重宝している機械だからこそ大切に使ってこれからも楽をさせてもらいたいと思います。
チーム東 oichi
丸棒の曲げ加工
皆さんこんにちは 😀
今回は丸棒の曲げ加工について紹介したいと思います。
私が担当した案件で製品の取っ手部を丸棒で曲げ加工して下さいと依頼されました。
普段あまり加工しない丸棒の径だったので、曲げ担当者のY君に相談しました。
曲げ金型の選定や段取り方法、曲げ前の丸棒をどれくらいの長さで切断するかを
相談し実際に曲げて貰いました。
結果は写真のように綺麗に曲げる事が出来ました。寸法も極端なバラつきが無かったので
次工程の溶接作業もやり易かったです。
Y君ありがとうございました。 😛
チーム東 がっしー
台車製作
みなさんこんにちは
今年は暑かったですがいかがでしたか?
僕は夏バテもせず元気に過ごせました
さて今回は自分たちで製作した台車を紹介します。
これは大きな製品を検査する時用の移動式パソコン台車です。
キャスターが付いているので、製品の周りをスムーズに移動出来ます。
パソコンを乗せているテーブルは伸縮するように作ったので、検査する時は延ばして終わったら縮めてと便利に使えます。
チームhama澤チン
釜蓋製作
皆さんこんにちは。
知り合いのお蕎麦屋さんより釜蓋のご注文を頂きました。
(久々にそばを食べに行ったら厨房に連れて行かれ、寸法取りです。)
従来は、木製で手作りされたそうです。 ⇒ 釜との隙間により沸騰するのに時間が掛るそうです。
弊社は、板金屋ですので金属製となります。⇒釜との密着も良く改善されました。
釜外径φ565mm ステンレス製 厚み2mm
衛生的に内部には凹凸が無く、清掃しやすいシンプル構造にしています。
このお蕎麦屋さんは霧島温泉市場にあります。
お近くにお越しの際はお立ち寄りご賞味下さい。
チーム中吉 hiro
塗装ガンの紹介
皆様こんにちは。
今日は私が毎日使用している塗装ガンをご紹介したいと思います。
上の写真が塗装ガンです。
左から一番目は下塗り用 二番目はメタリック用 三番目は上塗り用
四番目はクリアー用 五番目はボカシ用となっています。
見た目は同じのようですが、用途に応じた構造になっており、
一つの製品に対して3~4つのガンを使用する場合もあります。
この他に、圧送ガンと静電塗装ガンもありますが、
その紹介はまた今度出来ればと思います
チーム東 和
溶接技能検定
皆さんこんにちは 😀
今回は先週の土曜日に行われた溶接技能検定試験の紹介をします。
ステンレスの基本級下向き(TN-F)と専門級立向き(TN-V)の検定試験です。
藤田ワークスからは、1名が新規の検定試験を受け、3名の方が更新試験を受けました。
新規での検定試験では、実技と学科試験があり更新試験では実技のみが行われます。
上が実技試験の様子です 😯
下が実際に溶接した物になります 😀
今回受けた方がみんな受かると良いですね 😆
私も今度の冬に更新試験があるので頑張りたいです
チ-ム東 N
溶接修理依頼
どーもーTeam東の龍です。
今回は、年に数回有るか無いかの飛び込み溶接修理依頼の1例をご紹介します。
過去には、自動車・バイクのチタンマフラーや、チタン製の車椅子のフレーム、機械設備のアルミラジエター
障害者の歩行装具まで溶接修理した事があります。
今回の事例は、旋盤加工屋さんからアルミ鋳物の部品が壊れてしまったと報告を受けました。部品入荷に約ひと月かかってしまい
設備が止まってしまうので、何とか溶接修理できませんか? と、切羽詰ったご依頼です。
持ち込み頂いて状況確認したところ、何とかなりそうでしたので、お引き受けしました。
画像の様に、いい感じで「ボキッと逝ってます」 まずは、聞取り調査です。
「部品の用途は何ですか?」と尋ねたところ「 旋盤加工で切削材の保持具です。」とお答え頂きました。
と言う事は、振動が常にかかるので溶接強度が必要。 溶融面積を増やす開先加工を行います。
次に溶接欠陥の原因となる油や塗装を除去する作業を行います。
特に鋳物なので脱脂は念入りに行います。
次に溶接棒の選定ですが、アルミは単純に1000番台から7000番台まで大まかに7種類あります。
弊社で主たるアルミ材はA1100(純系アルミ)かA5052(アルミ・マグネシウム合金)がメインですが、アルミ鋳物
には、A4043-BY(アルミ・シリコン系)溶接棒を使用します。
A4043溶接棒はA5052(板材)とA6063(引抜材:パイプ・アングル)などの異材組合せにも使用します。
様々な確認事項と前処理を終え早速、溶接作業に取り掛かります。
はいこの通り、綺麗に修理できました。 喜んで帰られるお客様の笑顔がとても印象的でした。